朝鮮とロシアの首脳及び高官級の相互訪問を通じて関係強化が急速に進んでいる中、金正恩総書記はロシアのセルゲイ･ラブロフ外相と会談し、朝ロ首脳会談(9月13日)で結ばれた合意に沿って「すべての方面で連携を計画的に拡大していく」ことなどで見解の一致を見た。また、中国創建74周年に際して習近平主席と祝電と答電を交わし、朝中親善関係を強化し、地域と世界の平和と安定を守っていく方向性を確認した。

ロシアのラブロフ外相と対面する金正恩総書記(「労働新聞」)

訪朝したロシア外相と会談

金正恩総書記は10月19日、党中央委員会本部庁舎でロシアのラブロフ外相と面会し、会談した。

ロシアのセルゲイ･ショイグ国防相が訪朝して以来、約3カ月ぶりとなったロシア高官の訪朝では、国際問題において共同行動を強化する方針を明確にし、経済や文化、先進科学技術での協力策が協議された。

総書記は、極東アムール州のボストーチヌイ宇宙基地でのプーチン大統領との対面(9月13日)を振り返り、朝ロ首脳会談で成し遂げた合意を忠実に実現し、安定的で未来志向的な新時代の朝ロ関係の百年の大計を構築し、両国人民の福利を増進させ、強大な国家建設偉業を推し進める朝鮮労働党と朝鮮政府の立場を表明した。

会談では、朝ロの両国が固い政治･戦略的信頼関係に基づき複雑な地域および国際情勢に主動的に対処すること、すべての面における連携を計画的に拡大することなど、重要問題について意見が交わされ見解の一致を見た。

これらの問題については同日に行われた崔善姫外相とラブロフ外相との外相会談でも討議された。

会談では、経済、文化、先進科学技術など各分野での交流と協力事業を積極的に進める実践的方向と方途について具体的に話し合い2024～25年の交流計画書を締結。朝鮮半島と北東アジア地域情勢をはじめとした、地域･国際問題において共同行動を強化することで見解の一致を見た。

一方、金正恩総書記とプーチン大統領は、朝ロ外交関係設定75周年(10月12日)に際して祝電を交換した。

総書記は「世代と世紀を超えて築かれた両国の親善団結と協調が今後も絶え間なく発展することを確信する」とし、「ロシア人民が帝国主義者の覇権主義政策と反ロシア孤立政策を打ち倒し、国の自主権と尊厳、安全と平和を守る闘いにおいて勝利することを願う」と述べた。

プーチン大統領は「1948年、ソ連は最初に朝鮮民主主義人民共和国を認め、そのときからモスクワと平壌の間では親善と善隣、協調のつながりが築かれた」とし、合意を実現することが両国の人民たちの福利を向上し、朝鮮半島と北東アジア全体の安全と安定を保障するための双務協力を拡大させるとの確信を表明した。

中国創建に際し祝電

金正恩総書記は1日、中華人民共和国創建74周年に際して習近平主席に祝電を送った。

総書記は、中国人民が習近平主席の指導のもと、社会主義現代化国家を全面的に建設し、国の自主権と領土保全を守り抜く闘いで新たな成果を収めるとの確信を表明。習近平主席と共に新しい歴史的時期に入った朝中親善関係を両国人民の志向に即して強化し、発展させ、地域と世界の平和と安定を守るために努力すると指摘した。

一方、習近平主席は答電(28日)で、国際および地域情勢が深刻かつ複雑に変化している中で中朝関係が時代と共に発展するよう促し、地域の平和と安定、発展と繁栄を守るために大きく貢献する用意があると強調した。(了)

金正恩総書記の活動日誌･2023年10月

■外交

19日:訪朝したロシアのセルゲイ･V･ラブロフ外相に接見

■祝電など

1日:中華人民共和国創建74周年に際して習近平主席に祝電

元朝鮮労働党中央委員会書記の金永日氏の霊前に花輪

12日:朝ロ外交関係設定75周年に際してロシアのプーチン大統領に祝電

18日:朝鮮労働党創建78周年に際して祝電を寄せたラオスのトンルン･シスリット主席に答電

安鈴姫

安鈴姫